お地蔵さんはお寺や路傍にいるのが一般的です
しかし今回は奈良物産展に立っていた珍しいお地蔵さんを紹介したいと思います
彩色が施された実に色鮮やかなお地蔵さんでした
しかし今回は奈良物産展に立っていた珍しいお地蔵さんを紹介したいと思います
彩色が施された実に色鮮やかなお地蔵さんでした
大和地蔵十福霊場会とは
このお地蔵さんは、元々ある篤信家によって大和地蔵十福霊場会に寄進されたものとのことです
大和地蔵十福霊場会とは一体どういう会なのでしょうか?
大和地蔵十福霊場会の公式ウェブサイトによると、延命地蔵経に説かれている地蔵十福にちなんで、大和に点在する十ヶ寺の地蔵菩薩を巡拝・満願していただき、十福の御利益を授かっていただこうという趣旨で平成二十三年六月一日に発足した会とのこと
地蔵十福とは
- 女人泰産(健康で聡明な子供の安産が叶います)
- 身根具足(健全な心と身体を授けて下さいます)
- 衆病悉除(さまざまな病気を取り除いて下さいます)
- 寿命長遠(元気で長生き出来るようにして下さいます)
- 聡明智慧(素晴らしい知恵を授けて下さいます)
- 財寶盈溢(金銭に困らない生活を与えて下さいます)
- 衆人愛敬(誰からも慕われる人にして下さいます)
- 穀米成熟(食べ物に不自由しない環境に恵まれます)
- 神明加護(災難に遭わないように護って下さいます)
- 證大菩提(極楽に行くことを約束して下さいます)
大和に点在する十ヶ寺の地蔵菩薩を巡ってお祈りすることで、この十福のご利益があるとのことです
十ヶ寺とそこに安置されている地蔵については、大和地蔵十福霊場会の公式ウェブサイトに詳しく記載があります
実に見ごたえのある地蔵ばかりですので、是非巡礼したいものだと思いました
地蔵菩薩立像について
この地蔵菩薩立像は、ある篤信家によって大和地蔵十福霊場会に寄進されたヒバ材製の素木像に、東京藝術大学教授・薮内佐斗司先生監修のもと同研究所にて塗漆・彩色を施したものです。
御像本体の彩色は快慶作・東大寺公慶堂地蔵菩薩立像を、また台座は長谷寺地蔵菩薩立像(絹本着色)のものを参考にしています。
木地下地に黒色の掃墨漆(はいずみうるし)を塗布し、光背や胸飾り、宝珠には漆箔を施しています。
さらに白土下地のうえ「紺丹緑紫」という配色原理に沿って配色し、稜線にはごく細く裁断した金箔を貼りつける「戴金(きりかね)」で加飾しています。
袈裟の条葉の深い藍色には、群青の中でも特に貴重な「紺青」と呼ばれる顔料を用い、御像をより美しく荘厳しています