奈良県斑鳩町にある融念寺では、珍しいポーズのお地蔵さんがいらっしゃいます。
お地蔵さんといえば、片手に錫杖、もう一方の手で宝珠を持ち立っている姿を思い浮かべる人も多いのではないでしょうか?
しかし融念寺の地蔵菩薩立像は右手で衣の端をつまむという珍しい姿をしているのです。
一体どうしてこのようなポーズを取っているのか?
管理人未訪のお寺ですが、基本情報と共に紹介していきましょう。
融念寺の基本情報
融念寺は融通念仏宗のお寺で、山号は圓通山。
寺の由来など詳細は不明。
本尊は阿弥陀如来立像。
融通念仏宗とはあまり耳なじみがありませんが、平安時代末期に天台宗の僧侶である良忍が開宗した宗派で、明治時代に策定された代表的な宗派である十三宗にも含まれています。
融念寺の地蔵菩薩立像
地蔵菩薩立像は恵宝殿に安置されており、台座蓮肉まで共木の一木造。
像高は156.1cm。
国指定重要文化財、大和北部八十八か所第四十八番札所となっています。
僧形をあらわし、左手に宝珠を載せ、右手で衣の端を持ち上げ、蓮台上に立つ。
両手先、持物は後補。ヒノキの一木造で、内刳もない。
すらりとした印象を与える美しい像である。
衣の端を取る表現は極めて珍しく、お顔は細面で奥行きが深く、鼻筋が通り異国的である。
全体を一木から彫りだす構造や、渦文を交えた翻波式衣紋を刻み、衣の端を波打たせて質感を表現する点等から考えて、平安時代初期(9世紀)の造像と考えられる。
説明看板より引用
記事で画像を掲載できないのが残念ですが「融念寺 地蔵菩薩立像」で画像検索すると色々ヒットします。
融念寺へのアクセス
奈良県生駒郡斑鳩町神南3-5-8
JR「王寺」、近鉄「王寺」「新王寺」駅より徒歩25分
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