【目次】
ほうろく地蔵とは
ほうろくとはあまり聞きなれない言葉かもしれません。
浅い素焼きの土鍋のことです。
このほうろく地蔵尊は、八百屋お七の為にほうろくを頭からかぶって、灼熱の苦しみを受けているとのことなのです。
「いったいどうして?」
そう思われる人もいるかもしれません。
しかし衆生の苦しみを代わりに受けること(代受苦)は、お地蔵さんの特徴のひとつで何ら不思議はないのです。
八百屋お七がどのような人生を送ったのかは、前回の記事を参考にしてください。
享保4年(1719)渡辺九兵衛がお七供養の為に寄進したものです。
なお現在では首から上の病気平癒のご利益があるとのことで、ほうろく地蔵尊の前には病気の名前が書かれたたくさんのほうろくが重ねられています。
目黒の大圓寺というお寺にもお七地蔵という、八百屋お七にゆかりのあるお地蔵さんが安置されています。
大円寺の基本情報
大円寺は曹洞宗のお寺で、山号は金龍山。
開山は上州茂林寺十二世久山正雄大和尚、開基は石河土佐守勝政。
本尊は聖観世音菩薩。
神田柳原に慶長2年(1597)創建、当地に移転したのは慶安2年(1649)のことです。
昭和新撰江戸三十三観音霊場23番、東京三十三観音霊場26番札所にもなっています。
山門
本堂
子育て地蔵尊
観音菩薩像
石像
松野自得句碑
高浜虚子の門人で曹洞宗の僧侶でもあった俳人の松野自得。
句碑には「花の匂いは 母のにおいよ 甘えたし」とあります。
大円寺のその他の文化財
大円寺へのアクセス
東京都文京区向丘1-11-3
都営地下鉄三田線「白山」駅より徒歩5分