お地蔵さんブログ

お地蔵さんの写真や解説などを記しています

地蔵王菩薩像(中華義荘)

以前記事でも紹介した地蔵王菩薩を見に横浜まで行ってきました
蔵王菩薩とはお地蔵さんの中国での呼び名であり、閻魔大王と同一視されていることから一風変わった姿のお地蔵さんが見れそうです

jizo-bosatsu.hatenablog.com

町中華街駅からアクセスしたのですが、実に遠かった・・
天候が悪い日などは素直にバスを利用した方が良さそうです
場所も住宅街にあって実に分かりづらいです(Google Maps必須かもしれません)

 

中華義荘は地元では南京墓地と呼ばれており、元々横浜外国人墓地に埋葬されていた華人、華僑が1873年に現在の地に移されたものである

f:id:jizo_bosatsu:20170327165620j:plain

f:id:jizo_bosatsu:20170327165645j:plain


1892年には当時横浜に生活していた中国の商人たちの献金などにより、地蔵王廟という中庭を建物が取り囲む廟が建てられ、木造、黒漆塗、金泥仕上げに彩色された厨子に地蔵王菩薩坐像が安置されました
蔵王菩薩坐像は当時使用されていなかった脱活乾漆の技法を用いていることから、中国で製作されたものと考えられています
中国でも地蔵菩薩信仰は唐代7世紀ごろから始まり、唐末には民間の道教信仰と結びついて広まりました
清朝官人風の帽子をかぶっているのが特徴的な像です
また一般的に地蔵菩薩は服装は袈裟など質素なものが多いのに対して、金ピカで実に豪華な服で着飾っていますね

f:id:jizo_bosatsu:20170327165713j:plain

f:id:jizo_bosatsu:20170327165748j:plain

蔵王廟の主材料は広州から船で運搬され、外壁や屋根材は横浜で調達したみたいです
現存する市内の近代建築物としては最古のものとのことなので一見の価値ありです

f:id:jizo_bosatsu:20170327165815j:plain

横浜には山手にある外人墓地と中華義荘の他にも「横浜根岸外国人墓地」「英連邦戦死者墓地」があります

蔵王廟、地蔵王菩薩坐像及び厨子は、1990年に横浜市指定有形文化財に指定されました

【アクセス】
横浜市中区大芝台7
最寄り駅:JR根岸線 山手駅より徒歩20分
横浜駅から103系統で山元町2丁目下車 徒歩3分