川崎市にある医王寺では、塩解(しおとけ)地蔵と出会うことができました。
塩に関連するお地蔵さんは本当に多いです。
関東圏から全国に目を向ければ、数え切れないほど存在しそうです。
今回もお寺の基本情報などと共に紹介していきましょう。
【目次】
医王寺の基本情報
医王寺は天台宗のお寺で、山号は薬王山、院号は無量院。
延暦24年(805)春光坊法印祐長によって開山。
准秩父三十四札所観音霊場22番、多摩七薬師霊場6番にもなっています。
寺号標
山門は閉じられていることが多いみたいですが、ぐるっと回った通用口から入ることができます。
手水舎
本堂
七福神
七福神さまたちが池を囲んでいます。
また池のほとりに暮らしていた蟹についてはこんな逸話があります。
むかし、川崎宿、久根崎の医王寺の山門を入った右手に池があり、そのそばに鐘つき堂があった。
池には、コイ・フナ・クチボソなどが住み、ほとりにはカニが暮らしていた。魚やカニたちは、寺参りの人がくだされる食べ物を仲良く分け合ってのんびり暮らしていた。
お腹一杯になった魚たちは、顔をのぞかせてはるかに飛んでいく、白サギの群れを眺めて「吊り鐘さまのおかげじゃ、ありがとう」といって飛び跳ねていた。ある日、お寺が大火事になり、寺の鐘に感謝をしていたカニたちが池から出てきて鐘つき堂を覆い尽くし、泡を吹いて火から鐘を守ったのだそうです。
火事がおさまった後の鐘つき堂の周辺には、たくさんのカニの死骸がありました。そのカニは、火事で背中が焼けて真っ赤になっていたのです。お寺の和尚さんはこれらのカニを供養し、それ以降はお寺の池で暮らすカニの背中が、火であぶられたかのように赤いものばかりになったといいます。
この話は「まんが日本昔ばなし」の民話にもなっています。
塩解(しおとけ)地蔵
境内の地蔵堂に鎮座しているのが、塩解(しおとけ)地蔵。
どうしてこのような名前が付けられているのでしょうか?
それはこのような言い伝えがあるからです。
むかしある村で、できものの病気が流行り、子ども達がかゆさと痛さに泣いていました。
村人たちは、お地蔵さまにお清めの塩を塗りつけて、子ども達の身代わりになって下さる様、お願いしました。
すると子ども達のできものは治りましたが、それを知った人たちがお地蔵さまの元を訪れたため、お地蔵さまはやせ細ってしまいました。
確かに塩で風化してやせ細っているように見えます。
他には馬頭観音様にも出会うことができました。
医王寺へのアクセス
神奈川県川崎市川崎区旭町2-4-4
JR京浜急行大師線「港町駅」より 徒歩約5分
この記事が面白いと思ったらクリックお願いします。
↓ ↓ ↓ ↓