大阪の谷町九丁目にある専修院というお寺には、頬焼け地蔵という名前のお地蔵さんがいます。
どうしてこのような名前が付けられているのでしょうか?
その由来をお寺の情報と共に紹介していこうと思います。
【目次】
専修院の基本情報
専修院は浄土宗のお寺で、山号は一向山。
慶長二年(1597)僧周伝の開基。
山門
本堂
頬焼け地蔵尊
山門の前にはお寺の名前と共に頬焼け地蔵尊の名前が記された石柱がありました。
専修院に面している坂は「地蔵坂」と名付けられています。
その名前の由来を以下に記します。
13世紀末の永仁年間に、鎌倉茅原(ちはら)里の助太夫という者の家に下女がおり、毎日昼食を田畑へ運ぶ道すがらにあるお地蔵さんに初穂をお供えして拝んでいました。
これを聞いた助太夫が怒って、お地蔵様の前で焼けた火箸を下女の頬に押し付けられると、お地蔵様から煙があがって頬に焼跡がつき、下女は何一つ傷がつかなかった。
それ以来お地蔵様を手厚く祭るようになって、お地蔵様を頬焼地蔵と呼んでお参りの人が絶えなくなったとのこと。
以前は相模国林付(現在の横須賀市)にあったお地蔵さんを、ある高僧が夢のお告げに従って、専修院に移すと、頬焼け地蔵の話が多くの人に伝わり、お寺の前の坂は地蔵坂と呼ばれるようになりました。
当時の頬焼け地蔵は、木造であったため戦火で焼失してしまい、現存するお地蔵さんは、その後に再度造られたものだと思われます。
子育て、厄除けにご利益のあるお地蔵さんです。
専修院で見つけた他のお地蔵さん
六地蔵
専修院へのアクセス
大阪市中央区谷町9-5-62