お地蔵さんブログ

お地蔵さんの写真や解説などを記しています

幸せのはな地蔵(川越 宇田川や)

川越にある宇田川やという水飴屋さんの店頭には「幸せのはな地蔵」というかわいらしい3体のお地蔵さんが立ってます。
インスタなどでたまに画像を見かけて気になっていたので、川越の地蔵探索のついでにお店を訪問してみました。

川越 宇田川や

営業時間は10:00~17:30
月曜日は定休日となっています。

宇田川やとは

1845年に創業した当時は雑穀問屋でした。
その後に時の川越城主、松平斉典の蔵米を受け水飴の製造を始めました。
原料は全て国産で添加物を加えないものを提供しているとのこと。

幸せのはな地蔵

 

幸せのはな地蔵は、いわば宇田川やのマスコット的な存在でしょうか?
お店に人に聞いてみると、まんが日本昔ばなしのキャラクターデザインした人にデザインしてもらったのだとか。

 

川越おこし

 

水飴のほかにお米を使ったお菓子など様々な商品が売られていました。
自分は川越おこしというお菓子を購入しました。

 

宇田川やのインスタアカウントからも、かわいいお地蔵さんの画像がチェックできます

www.instagram.com

幸せのはな地蔵(川越 宇田川や)へのアクセス

埼玉県川越市元町2-10-39
西武新宿線本川越駅東武東上線川越市駅より徒歩約15分

 

川越観光で訪れる人も多い菓子屋横丁の近くにあるので見つけやすいと思います。


お地蔵さんをマスコットキャラクターとして扱っているお店といえば、蒟蒻しゃぼんの洗顔地蔵を思い出してしまいます。

jizo-bosatsu.hatenablog.com

 

「他にも探せばお地蔵さんをキャラクターにしているお店というのは多そうな気がします。

 

苦ぬき地蔵尊(喜多院 川越大師)

川越大師という名前で知られる喜多院には、苦ぬき地蔵尊というお地蔵さんがいます。
一般的には五百羅漢や小江戸川越七福神である大黒天で有名なのですが、あくまでもお地蔵さん目的で訪問しました。


【目次】

川越 喜多院

喜多院 川越大師の基本情報

喜多院天台宗のお寺で、山号は星野山、寺号は無量寿寺。
創建は慈覚大師円仁、本尊は阿弥陀如来
関東三十六不動28番でもあります。

山門

川越 喜多院 山門

山門は、4本の柱の上に屋根が乗る四脚門(しきゃくもん)の形式で、屋根は切妻造り、本瓦葺。
喜多院では現存する最古の建物でもあり、国指定重要文化財となっています。

喜多院 川越大師の歴史

天長7年(830)慈覚大師円仁によって勅願所として創建。
元久2年(1205)兵火で炎上。
永仁4年(1296)伏見天皇が尊海僧正に再興させる。その際に慈恵大師(元三大師)がお祀りされる。
正安3年(1301)後伏見天皇が東国580ヶ寺の本山たる勅書を下し、後奈良天皇が「星野山-現在の山号」の勅額を下す。
慶長4年(1599)天海僧正慈眼大師)は第27世の法灯を継ぐ。
慶長16年(1611)11月徳川家康公と接見、酒井備後守忠利に工事を命じ、仏蔵院北院を喜多院と改める。
寛永15年(1638)1月の川越大火で現存の山門(寛永9年建立)を除き堂宇はすべて焼失。3代将軍徳川家光公は堀田加賀守正盛に命じてすぐに復興させます。

どろぼう橋

川越 喜多院 どろぼう橋

喜多院にはどろぼう橋を渡って入りました。
この奇妙な名前の橋の由来は、喜多院の公式サイトに書いてありました。

 

その昔、町中で泥棒をはたらいた者が、町奉行の捕り方に追われ、橋を渡り、喜多院の境内に逃げ込みました。
泥棒は喜多院東照宮の境内が御神領で、江戸幕府御朱印地でもあり、川越藩町奉行も捕まえることができないことを知っていたのでした。

しかし、泥棒は寺男たちに捕らえられてしまい、厄除元三大師に心から罪を許してもらえるように祈り、すっかり改心して善人になりました。

そこで寺では幕府の寺社奉行にその処置を願い出たところ、無罪放免の許しが出、その後町方の商家でまじめに働き、一生を過ごしたということです。
それ以来、この橋を『どろぼうばし』と呼ぶようになったということです。

場所も少し分かりづらいですし、どろぼう橋から喜多院にアクセスするのは一般的ではないかと思います。

慈恵堂

川越 喜多院 慈恵堂

川越 喜多院 本堂

比叡山延暦寺第18代座主の慈恵大師良源(元三大師)をまつる堂宇。
大師堂、潮音殿と呼ばれることも。
喜多院の本堂として機能し、中央に慈恵大師、左右に不動明王をお祀りしています。
県指定有形文化財となっています。

多宝塔

川越 喜多院 多宝塔

寛永16年(1639)に、山門と日枝神社の間にあった古墳の上に建立。
現在の地に移されたのは、昭和48年(1973)のことになります。
総高13m、方三間の多宝塔で本瓦葺、上層は方形、上層は円形、その上に宝形造りの屋根がのります。
県指定有形文化財となっています。

五百羅漢

川越北田島の志誠(しじょう)の発願により、天明2年(1782)から文政8年(1825)の約50年間にわたり建立されたものです。
日本三大羅漢の一つに数えられる人気のある観光名所となっています。
500を超える像の中には、地蔵菩薩像もあるとのこと。
今回は中には入りませんでしたが、またの機会があればぜひ中をゆっくり見学してみたいものです。

小江戸川越七福神 大黒天

小江戸川越七福神 大黒天

小江戸川越七福神の大黒天が祀られております。

天海僧正

天海僧正像

喜多院第27世住職であった天海僧正徳川家康の信任を得ていたことから、徳川家とゆかりの深いお寺となっています。

苦ぬき地蔵尊

川越 喜多院 苦ぬき地蔵尊

苦ぬき地蔵尊

その名の通り、全ての苦しみを抜き取ってくれるお地蔵さんです。

喜多院 川越大師その他の文化財

喜多院 川越大師の年内行事

  • 1月1日~  お正月初護摩
  • 1月3日   初大師 だるま市
  • 初甲子日  大黒天ご縁日
  • 2月3日   節分会ご縁日
  • 3月~4月  桜まつりと喜多院の桜
  • 4月3~5日 長日大護摩
  • 5月8日   花まつり 灌仏会甘茶
  • 5月下旬  植木市(彼岸前後にも)
  • 8月16日  お盆せがき会
  • 体育の日  第九 in 喜多院
  • 10月~11月 七五三祝祷祈願
  • 11月1~23日川越菊まつり

喜多院 川越大師へのアクセス

埼玉県川越市小仙波町1-20-1

東武東上線・JR川越線 川越駅より徒歩約20分
東武東上線 川越市駅より徒歩約18分
西武新宿線 本川越駅より徒歩約15分

日限三体地蔵尊(西雲寺)

川越でのお地蔵さん探しは二回目です。
お寺の多いエリアですので、今回もたくさんのお地蔵さんと出会うことができました。

この記事で紹介するのは「三体地蔵尊
お地蔵さんといえば六体並んでいるのが定番ですが、このお地蔵さんはなぜ三体なのでしょうか?
その謎を解明していきたいと思います

西雲寺の基本情報

西雲寺は浄土宗のお寺で、山号は佛名山、院号は常行院。
開山は般舟三昧院西雲法師、本尊は阿弥陀如来像。
創建された年代は資料焼失の為、不明となっています。

 

なお寺号の西雲寺は市内の仙波の地に在った阿弥陀堂天台宗寺院)の名称であったと云う記録があります。 このことから後に浄土宗に改宗したものとも推測されます。

西雲寺 正門

山門

西雲寺 山門

本堂

西雲寺 本堂

現在の本堂は、二十四世多譽上人代に、板橋中宿の乗蓮寺(現、赤塚・東京大仏)旧本堂の譲与を受け移築したもの。
昭和51年5月5日に竣工落慶を厳修されました。

板橋区赤塚にある乗蓮寺は以前訪問したことがります。

jizo-bosatsu.hatenablog.com

梵鐘

西雲寺 鐘楼

十一世愍譽代鑄造の銘が付してあります

日限三体地蔵尊

三体地蔵尊へ続く参道

西雲寺 地蔵堂

なぜ三体地蔵尊という変わった名前が付いているのか?
それは西雲寺の公式サイトに答えが書いてありました。

 

引用:西雲寺公式サイト「お地蔵さま」

昔、天正年間(1570年代)に会津藩藩主(現・福島県)第十二代芦名盛氏が、ある日、霊夢により「泥深い葦(あし)の中に埋まっているお地蔵さまを出すべし」との不思議なお告げを受けた。早速、盛氏は家臣を呼び鶴ヶ城城内の沼の中を探させてみると、なんと三体のお地蔵様が出現し、これを時宗西光寺(会津若松)に地蔵堂を建て安置した。(伝:高僧徳一大師作)

引用:西雲寺公式サイト「お地蔵さま

 

三体という名前の由来は分かりましたが、日限(ひぎり)とはどういう意味なのでしょうか?
日限地蔵尊とは、日を限って祈願すると願いが叶えられるといわれているお地蔵さんで全国各地に存在します。

 

西光寺にあった三体の地蔵尊は、現在、西光寺(福島県会津若松市)、松秀寺(東京都港区白金)、法音寺(兵庫県明石市)の三つの寺院に各一体ずつ祀られています。
そういえば松秀寺は訪問したことがあります

jizo-bosatsu.hatenablog.com

 

ちなみに東京浅草の浅草寺の境内に残る最古(1628年)の六角堂は、日限地蔵尊が祀られているとのことです

 

jizo-bosatsu.hatenablog.com

 

残念ながら、浅草寺に訪問した際にはその六角堂を見ることはできませんでした。
今度行くことがあったら、忘れずに見ておこうと思います。

 

西雲寺に納められている三体地蔵尊は、宝暦4年(1754年)小笠原石見侯の藩士松浦嘉太夫次周が、瓜二つの三体のご分身を彫ったものです。

三体揃った三体地蔵尊は珍しく、そのご加護でありましょうか、今は絶滅した流行り病の天然痘に特にご利益があったといいます。

当時は願掛けにお参りした際にお堂にある麻縄、塩をいただいて帰り、麻縄をその病人の首にかけ、塩を飲ませると病気が治ったと言われており、願いがかなった際には貰った分の麻縄と塩を倍にして御礼としてお返しをしたいわれます。

西雲寺 地蔵堂の中

地蔵堂の扉は閉ざされていました。


中には三体のお地蔵さんが鎮座されているとのこと、安産子育、学業成就、身上安全、交通安全、家内安全、商売繁盛当病平癒などのご利益があるそうです。
開帳される日もあるようですので、機会があれば再訪してみたいと思います。

西雲寺で見つけたその他のお地蔵さん

西雲寺のお地蔵さん

西雲寺の地蔵塔

永代供養塔の涅槃堂

永代供養塔の涅槃堂

西雲寺の御朱印

西雲寺の御朱印

西雲寺へのアクセス

埼玉県川越市新富町2-5-4

川越に最も賑わう「クレアモール」という商店街に面する好立地のお寺です
東武東上線・JR埼京線営団地下鉄有楽町線 川越駅より徒歩10分