お地蔵さんブログ

お地蔵さんの写真や解説などを記しています

お地蔵さんのご利益とは

お地蔵さんに手を合わせる子供たち

お地蔵さんのご利益ってどんなものがあるのでしょうか?
例えば子育て地蔵尊などの名前が付いてるお地蔵さんであれば「子供がすくすく育つご利益があるんだな」と分かりやすいですよね
ここでは一般的にお地蔵さんにはどんなご利益があるのか解説していきます
 

お地蔵さんには二十八種の利益があるとされています

ほおずきとお地蔵さん

地蔵菩薩功徳経には次のように書かれています

若未来世 有善男子善女人見地蔵形像 及聞此経 
乃至読誦香華 飲食衣服珍宝 布施供養讃歎瞻禮 
得二十八種利益

引用:地蔵菩薩本願功徳経


訳すと意味はこうなります

もし未来の世に、善き男性と善き女性が地蔵菩薩のお姿を見たり、この経を聴き読誦し香華をあげ、飲食、衣服、珍しい宝を布施し、供養をして褒め称え仰ぎ見て礼拝をしたなら、28種の功徳を得られるでしょう。

 28種の功徳は以下の通りです

  • 天龍護念(天龍が守ってくれる)
  • 善果日増(善果が日ごと増す)
  • 集聖上因(勝れた因が集る)
  • 菩提不退(菩提が退ことがない)
  • 衣食豊足(衣・食に豊で不足しない)
  • 疾疫不臨(病気にかからない)
  • 離水火災(水の難、火の難に遭わない)
  • 無盗賊厄(盗賊の被害に遭わない)
  • 人見欽敬(人から敬われる)
  • 神鬼助持(鬼神が助けとなる)
  • 女転男身 (女が男性に転ずる)
  • 為王臣女(王の女性大臣となる)
  • 端正相好(容姿端麗で相がよい)
  • 多生天上(何度も天界へ生まれ変わる)
  • 或為帝王(或いは帝王になる)
  • 宿智命通(前世に得た智慧によって将来を知る事ができる)
  • 有求皆従(求める者は皆、従う)
  • 眷属歓楽(眷属が歓び楽しむ)
  • 諸横消滅(全ての不道理を消滅させる)
  • 業道永除(苦楽の報いの善悪の業を永久に取り除く)
  • 去処盡通(苦しみに通じるところが滅びる)
  • 夜夢安楽(夜の夢見が安らかになる)
  • 先亡離苦(先祖が苦しみから離れられる)
  • 宿福受生(前世の福を受け、生まれる)
  • 諸聖讃歎(全ての聖者がほめたたえる)
  • 聰明利根(素質や能力がすぐれる)
  • 饒慈愍心(哀れみ、慈しむ心を与える)
  • 畢竟成仏(絶対的な悟りを得ることができる)

こんなに多くのご利益があるんですね
女が男性に転ずるなんてのは、かなりユニークといえます

二十八種の利益のほかに七種の利益も得られるとされています

お地蔵さんに手を合わせる人

或聞地蔵 本願事行 讃歎瞻礼 得七種利益

引用:地蔵菩薩本願功徳経


訳すと意味はこうなります

あるいは地蔵の本願を目指す修行を聞き、褒め称え、仰ぎ見て礼拝をしたなら、七種の利益を得られるであろう

七種の利益は以下の通りです

  • 速超聖地 (すぐに完全な聖地へ行かれる)
  • 悪業消滅(悪業を消滅させる)
  • 諸佛護臨(諸仏が臨んで守ってくれる)
  • 菩提不退(悟りの境地から退くことはない)
  • 増長本力(本来、持っている力が増す)
  • 宿命皆通(前世の全てを見ることができる)
  • 畢竟成佛(絶対的な悟りを得ることができる)

すごいですね、合わせれば35のご利益ですか!?
今度から忘れずにお地蔵さんを見かけたらお祈りしようと思います

 

腰折地蔵尊(高田馬場)

高田馬場駅から徒歩8分の住宅街の一角に「腰折地蔵尊」という珍しい名前のお地蔵さんを見つけました

高田馬場、腰折地蔵尊


いったいどうしてそのような変わった名前が付けられているのでしょうか?

 

それは中山安兵衛(後の堀部安兵衛)が高田馬場で決闘した際に一人の武士がこの地蔵の後ろに隠れ、追手が刀で斬りつけたため地蔵の腰に刀傷がついたことに由来しているみたいです


以前は高田馬場駅付近にあったみたいですが、移転され現在の位置に祀られるようになりました

戦災で壊れてしまったために、現在の姿は再興されたものです

【アクセス】
東京都新宿区高田馬場3-25-6

お地蔵さんの正式名称は?仏様の種類をまとめました

六地蔵
 
お地蔵さんの正式名称は「地蔵菩薩」といいます
菩薩とは仏様の種類の一つで、釈迦入滅後未来神として現れる弥勒菩薩もお地蔵さんと同じ菩薩です
菩薩ってどんな意味を持っているのでしょうか?仏様の種類っていくつあるの?
そんな疑問について解説していきたいと思います

仏様の種類ってどんなものがあるの?

仏様のイメージ
大きく分けて4種類あると思ってください

如来
・菩薩
明王
・天部

現在仏さまと呼ばれているものは、元来は悟りを開いたもの、すなわち仏陀如来)のことを指しました
その後に菩薩や明王、天部などを含め、仏様と呼ぶようになったという点をここではおさえておきましょう
そのあとそれぞれの種類について解説していきたいと思います

如来について

御釈迦様のイメージ
仏の中で最高位に位置し、梵語で「真実から来たもの」を意味する
大日如来を除いては、衣をまとっただけの質素な姿をしている

代表的な如来

菩薩について

お地蔵さん
 

元々は悟りを開く前の修行時代の仏陀のことを菩薩と呼んでいた。梵語で「悟りを求めるもの」を意味する
その姿も修行時代の釈迦の姿が根底にあり、髪は結い上げられており、額には如来同様に白毫がある
お地蔵さんは菩薩の中でも外見が例外的で、他の菩薩が派手な装飾品を身につけているのに対し、質素で頭も坊主であるのが一般的である

代表的な菩薩

明王について

不動明王
 
如来の命を受けて人々を救うべく必死の形相となっている
動物や岩に乗ったり、目や手の数が多かったり、際立った特徴がある

代表的な明王

天部について

大黒天
 
天空や天上界に住む者を意味し、古代インドの神々が土台となっている

代表的な天部

  • 弁財天:インドの古代神話に登場するサラスバティというインダスの神様。水を持つものと訳されることから池や川などのあるところに祀られる
  • 大黒天:七福神のひとつで福徳や財宝を与える福の神。打ち出の小槌と大きな袋を持ち、米俵に乗っている
  • 毘沙門天:四天王のひとりで戦いの神様。姿は厳めしい鎧姿
  • 韋駄天:御釈迦様が亡くなったときにその遺骨を奪って、山に逃げ込んだ者を追いかけていって一瞬のうちに遺骨を奪い返したことから足の速いことで有名になった。