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今回は久々にコラムを書いてみようかと思います
お寺などにお地蔵さん探しに行くと「果たしてこの石仏はお地蔵さんなのか?」と悩むことがあります
以前に地蔵と銘打たれていても、実は違っていたりすることがあるということを記事にしたことがあります
僕自身も判断に悩むケースも多々あります
その場合はどういったことに注目するか、幾つかお地蔵さんの特徴をあげながら説明したいと思います
1.「錫杖(しゃくじょう)」と「如意宝珠」を持つ
錫杖とは遊行僧が携帯する道具(比丘十八物)の一つである杖
銅や鉄などで造られた頭部の輪形に遊環(ゆかん)が6個または12個通してあり、音が出る仕組みになっています
猛犬や野獣から身を守る護身用の武器であると同時に家人に来訪したことを知らせる役割もあります
長さは通常170cm前後であるとされています
如意宝珠とは仏教において霊験を表すとされる宝の珠のこと
一般的な形状は下部が球形、上部が山なりに湾曲して尖っています。
どちらも実際の地蔵菩薩像を見てもらうと分かりやすいでしょう
僕はまずこの二つの持ち物に着目します
しかし例外もあって制作年代が古い地蔵は錫杖は持っておりません(例:法隆寺の地蔵菩薩立像,勝軍地蔵)
2.赤いよだれかけをしている
これは以前記事でも紹介しました
まずお地蔵さんの特徴としてこの赤いよだれかけを思い浮かべる人も多いのではないでしょうか?
僕は①と②の条件を満たした段階でほぼお地蔵さん認定を出してしまいます
3.坊主頭である
仏像(如来像)には奈良の大仏を思い浮かべてもらえれば分かりやすいと思うが、螺髪と呼ばれる丸まった髪の毛は頭部にある
対してお地蔵さんは基本的に坊主頭である
そして白毫(びゃくごう)と呼ばれる白く長い毛が眉間のやや上に丸まって生えている場合も多い
下記イラスト赤丸部分です
4.服装は袈裟、派手な装飾具は身につけない
地蔵以外の菩薩(弥勒菩薩、観音菩薩など)が冠、首飾りなどの装飾品を身につけているのに対して、お地蔵さんは1で紹介したの持ち物以外はほとんど身につけていない
また服装も袈裟など質素なものであることが多い
これはお地蔵さんが庶民的な菩薩であることと関係があるのかもしれませんね
1~4の条件を全て満たしていれば、まずそれはお地蔵さんだとみなして良いのではないでしょうか?