六本木ヒルズ近くの小さなビルに小さなお地蔵さんを見つけました。
ともちゃん地蔵と名付けられたこのお地蔵さんは、どんな目的で作られたのでしょうか?
ともちゃん地蔵と名付けられたこのお地蔵さんは、どんな目的で作られたのでしょうか?
ともちゃん地蔵とは
ともちゃん地蔵は、戦争の悲惨さを後世に語り継ぐことを目的に作られたものです。
ともちゃん地蔵の碑には、このように書かれています。
「お母さんに会いたいときはおへそを見なさい。きっとお母さんに会えるでしょう。」
ともちゃんのお母さんは収容所の死の床でそう言いました。
お母さんのお墓の前で毎日ともちゃんはおへそを眺めました。
そんなともちゃんも厳しい冬が来ると、身体をくの字に曲げておへそを見ながら死んでいきました。
遠い昔、中国の北の街にそんな子供たちがいたことを忘れないでください。
二度とこんな悲しみを子供たちに負わせないでください。語りつごう ともちゃんの会
代表 千野誠治
このお地蔵さんの元となったお話は、神奈川県小田原市の元教員、増田昭一さんが自身の体験をつづった「満州の星くずと散った子供たちの遺書」に収められた「ともちゃんのおへそ」とのことです。
中国残留孤児のボランティアをしていた千野誠治さんがこの話を知り、もっと広めようとともちゃん地蔵を彫刻家に依頼して建立したのが2001年のことです。
ともちゃん地蔵は六本木のほかにも、神奈川県箱根町の阿弥陀寺と埼玉県岩槻市の慈恩寺にも安置されているとのことです。
ギャラリーで売られていた手作りのお地蔵さん
ビルの中のギャラリーには、語りつごう ともちゃんの会の代表、千野誠治さん手作りのお地蔵さんが売られていました。