お地蔵さんブログ

お地蔵さんの写真や解説などを記しています

谷戸閻魔地蔵堂

地蔵と閻魔大王

閻魔大王とお地蔵さんの関連性については、当ブログでも何度かふれてきました。

jizo-bosatsu.hatenablog.com


閻魔大王の手のひらに乗ったお地蔵さんを紹介したこともあります。

jizo-bosatsu.hatenablog.com


今回は谷戸閻魔地蔵堂を紹介したいと思います。
お堂の中に閻魔大王とお地蔵さんが並んでいます。
約300年前からこの地に鎮座している歴史のあるお地蔵さんです。

谷戸閻魔大王延命地蔵尊の由緒

谷戸閻魔地蔵堂

江戸時代、東海道品川宿川崎宿の中間に位置する東・西・北の大森村の中に「谷戸宿立場」と呼ばれた地域があり、馬繋ぎ場や水飲み場があって、人足や旅人が休息する場所で「間の宿」とも呼ばれていた。
現在はバス停留所に「本宿」という名をとどめている。
この谷戸の地に「四日講」の庶民信仰がいつの時代から生まれたのか、記録は残っていない。
堂内のお地蔵さまには、寛文五年(1665)の銘があることから、凡そ340年もの間、ここにお祀りされていたことになる。
閻魔大王像には製作年代の明記はないが、像の古さから推測すると、古き時代からこの地に安置されたものと思われる。
340年もの間、幾多の戦火や災害を乗り越えて、損傷はあるものの、歴史が刻み込まれた像には、慈悲の微笑を感じてならない。
人が亡くなって49日間を中陰という。
57日に当たる35日、亡者は閻魔大王の審判を受け、お地蔵さまのご慈悲におすがりして、仏の道を一歩一歩浄土にへ近づくのである。
平成16年6月、第一京浜国道の拡幅に伴い、お堂を新築いたし、二像を東方に向けて安置した。
それに伴い地蔵尊が激しく痛んでいた為、平成18年12月に修復した。
長年親しまれてきた「四日講」の講名を、お地蔵さまと閻魔さまが共に、中陰の57日忌の仏さまであることから「57日講」と改めた。
乞い願わくは、末永く国家安穏、万民和楽、谷戸の人々の子孫繁栄を祈念するものである。

平成18年12月吉日

57日講
本宿会 有志 

 

谷戸閻魔地蔵堂に掲げられていた説明書きから引用しました。

延命地蔵

谷戸延命地蔵尊

閻魔大王

閻魔大王

お堂が閉じられていたので、隙間から撮影しました。
春と秋に行われるお祭りの際には、開帳されるみたいです。

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谷戸閻魔地蔵堂へのアクセス

東京都大田区大森西5-27-7