前回紹介した東十条のお地蔵さんの記事で、紹介しきれなかったお地蔵さんを2体紹介します。
身守り地蔵尊
東十条商店街には、上野の寛永寺から譲り受けた「身守地蔵尊」がいらっしゃいます。
以下身守地蔵尊由来より引用します。
当地東十条一帯は戦災により、昭和20年4月13日一瞬にして殆んど灰塵と化し、焼け野原となりました。
昭和20年8月15日終戦により、出兵兵士も九死に一生を得、戦地より復員して帰還せし頃、戦後も幾多の艱難辛苦に打ち勝ち、町の方々も追々疎開先より立ち戻り、街の復興に努力され、昭和23年頃に有志の方々により戦没者の慰霊と平和安穏祈願のため地蔵尊の建立を発願し、多くの方々の浄財の寄進をお願いしご本尊の地蔵尊をお迎えするに当たり、その労苦を古老より承るに夏の真中諸方の寺々を廻り、尋ね歩きしが見当たらず。
上野の寺々を廻りし折、ようやく多くの地蔵さまに巡り会い、この旨を寛永寺ご住職に諸願せしに大いに感激されてお譲り頂き喜びて大切に風呂敷に包み持ち帰りしを聞かされました。
そのお地蔵さまは幾星霜を経て、黒色自然石の座像で柔和なご尊顔は今尚信者の忘れ得ぬお姿でありました。
そのご尊像は去る年に心悪しき人の所行により持ち去られ、残念の極みであります。
故に現在は二代目のご尊像であり、先代の地蔵様と共に柔和な御尊像であります。
合祀は戦前よりお祀りしてありました鬼子母神さまであります。
この場所については小見山氏の真心のご配慮により使用させて頂いていることを記しおきます。
尚地蔵尊の管理については、発起人諸氏ご高齢により、商店街の有志に依頼されました。
毎年八月十日をご縁日とし、法要を行いお供え致しております。
昭和五十五年八月十五日
東十条商店街 身守地蔵尊奉賛会以上
一部文字が読み取りづらい箇所などあり、完全な引用文とはなっていないことは、あらかじめご了承ください。
東十条商店街に人たちによって管理されています。
身守地蔵尊へのアクセス
東京都北区東十条3-15-7
とげぬき地蔵
巣鴨の高岩寺のとげぬき地蔵の分尊を見つけました。
ちなみに本家のとげぬき地蔵尊は、秘仏の上に御開帳もされないので、その姿を目にすることはできません。
戦前はこのお地蔵さんのある通りが「地蔵通り商店街」と呼ばれ賑わっており、毎月4日には縁日として夜店も立ったとのこと。
現在も毎月14日に「とげぬき地蔵さま」というイベントが行われ、東十条南口通り商店会の人たちが子供たちにけん玉やベーゴマ遊びを教えています。
地蔵湯
とげぬき地蔵の隣にある地蔵湯に浸かり、地蔵探索の疲れを癒してきました。
とげぬき地蔵へのアクセス
東京都北区東十条2-14