【目次】
大雲寺の基本情報
大雲寺は曹洞宗のお寺で、山号は龍谷山。
弘治3年(1557年)に開山、本尊は馬頭観世音菩薩。
足立坂東三十三箇所霊場の第2番札所にもなっています。
寺号標
山門
通常山門からは入れなくなっているみたいです。
本堂
鐘楼
庭園がきれいに管理されています。
座って休めるスペースも。
女郎買い地蔵
境内に3体並んだ右端のお地蔵さんが女郎買い地蔵です。
その名前に謂れについてはこのような逸話があります。
賑わいのある宿場なら多くがそうであるが、ここ桶川の宿にも飯盛女(めしもりおんな)が大勢いて、女色に溺れる男たちを飯盛旅籠に引き入れていた。
そのような町で、土地のお地蔵さまが女を買いに出掛けているらしいとの噂が立った。
それを耳にした寺の住職は困り果てたが一計を案じ、件(くだん)の地蔵の背に鎹(かすがい)を打ち付け、鎖で縛って動けなくしてしまったとのことである。
さても不思議な話ではあるが、実のところは、一人の飯盛女に熱を上げ、通い詰めた若い僧にまつわる小さな事件の顛末(てんまつ)であったらしい。
坊主頭を布で隠して人目を忍ぶ様子のこの若者を怪しんでいたある人が、その後をつけてみたところ、最後に大雲寺の中へ帰っていったというのである。
このことを知らされた住職は、必ず見つけ出して仕置きすると約束をした。
すると、次の日になって、鎹と鎖で動きを封じられたお地蔵さまが立っていたのである。
住職は煩悩多き若い僧に、その罪を地蔵菩薩に被っていただくゆえ、以後は心を入れ替えて精進するよう諭し、一件を落着させたのに違いない。
地蔵の背には、今も鎹が残っている。
何と!ことの顛末はお地蔵さんが若い僧の罪をかばったことでした。
確かに女郎買い地蔵の背後には、鎹が今でも残っています。