栃木県真岡市を車で走っていると、住宅や田畑が点在する地域で、何と!道路の真ん中に立っているお地蔵様が!
知らない人はよそ見をしていたら、車で衝突してしまいそうです。
一体なぜ、こんな場所に?と不思議に思う方もいるかもしれません。
かつての寺院の参道
このお地蔵様は、古山地蔵尊と呼ばれ、約500年前には薬王院というお寺の境内または参道だった場所に立っています。
当時はお寺の敷地内だったため、道の真ん中ということはありませんでした。
しかし、時代が流れ、薬王院は廃寺となり、その跡地に道路が作られることになり、現在のように道路の真ん中に地蔵堂が位置するようになったのです。
災いを招いた移設
道路建設の際、お地蔵様は別の場所に移されました。
すると、村人たちに次々と災いが起こったと言われています。
火の玉が転がったという話や、具体的な災いについては記録が残っていませんが、村人たちは恐れおののき、お地蔵様を元の場所に戻すことを決意しました。
そして1847年、お地蔵様は再び道路の真ん中に戻され、現在に至ります。
地域の守り神
今では、道の真ん中に立つお地蔵様は、地域の交通安全を見守る守り神として、地元の人々に大切にされています。
車は自然と徐行運転になり、安全運転を促しているかのようです。
また、毎年7月24日には、地域の人々がお地蔵様の両脇に100年前から伝わるのぼり旗を立て、饅頭を供え、夕刻には集まってお参りし、饅頭を分け合っています。
子供たちの守り神としても信仰を集めており、遠方からも子供の健康と幸せを願う人々が訪れます。
地元の人々によって服も新調され、花が供えられ、大切にされている様子が伺えます。
メディアでも話題に
道の真ん中に立つお地蔵様は、その珍しさから、テレビ朝日「ナニコレ珍百景」でも2008年3月と2010年2月に紹介されました。
また、栃ナビ!では「とちぎの珍百景ナンバーワンだ」という口コミが投稿されています。
最近では同じくテレビ朝日の「サンドウィッチマン&芦田愛菜の博士ちゃん」でも紹介されていました(2024年11月)
古山地蔵尊は、地域の歴史と人々の信仰心が作り出した、独特の景観と言えるでしょう。
時代が変わっても、人々の心に寄り添い、見守り続けるお地蔵様の姿は、私たちに何か大切なことを教えてくれているのかもしれません。
記事の使用画像は、栃木のクチコミナビ(R) 栃ナビ!様から許可を頂き使用させて頂きました。
古山地蔵尊へのアクセス
栃木県真岡市古山1367
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