お地蔵さんブログ

お地蔵さんの写真や解説などを記しています

お地蔵さんの前世は?

お地蔵さん

 

今回は少し短めの記事です。

 

お地蔵さんの前世は何者だったのでしょう?
そもそも前世という概念が存在するのでしょうか?

 

実はお地蔵さんの前世については、地蔵菩薩本願経という大乗仏教地蔵菩薩に関する代表的な経典の中で述べられているのです。
ネット上であまり情報を得ることができなかったのですが、「やさしいお経入門」というサイトの中に解説があったので、引用して紹介させて頂きます。

 

お地蔵さんの前世は国王?

お釈迦様は
地蔵菩薩のもう一つの前世の話をしましょう」
地蔵菩薩の前世物語を始めます。
「遥か昔のことである。あるところに二つの小さな国があった。
両国の国王どうしは大変仲が良かった。
二人の王は、お互いの国の人々を力を合わせて導こうと誓い、努力した。
しかし、人々の心はすさみ切っていた。
これではとても人々を導くことはできないと思った二人の国王は、それぞれ誓いを立てた。
一人の王は、一刻も早く悟りを得て仏陀となり人々を救済しようとした。
もう一人の王は、自分の悟りは後回しにして、まずは人々を目覚めさせ、人々を悟らせようとした。
自分の悟りはそのあとでよい、と考えたのだ。
仏陀になってから人々を救おうとした王は、誓願の通り、悟りを得て『一切知成就如来』となった。
もう一人の王は、結局仏陀になることはできなかった。その仏陀とならなかった王こそが地蔵菩薩なのだ」
定自在王菩薩は、この物語を聞き、心の中で
「なんということだ。自分のことよりも人々の悟りを優先するとは・・・。自分一人が仏陀になることの方がはるかに容易いであろうに・・・。わざわざ困難な道を選ぶとは・・・・」
と驚いていたのだった。

 

お地蔵さんの前世は光目女(こうもくにょ)?

お釈迦様は、さらに
「もう一つ、地蔵菩薩の前世の話をしよう」
と言って、再び物語を始めたのだった。
「昔の話である。地蔵菩薩は光目女(こうもくにょ)という名の娘だったときのことだ。
光目女の母親は、生前生き物を殺して貪り食った報いで、地獄に落ちてしまった。
信心深い光目女は仏の前で祈っているときにそのことを知った。
彼女は、清浄蓮華目如来(しょうじょうれんげもくにょらい)という如来に母を救ってくれるように祈った。
そのために彼女は『この先何億万年かかろうとも、悪道に落ちて苦しむ衆生がいるならば、自分は必ずそれらの者を救済して成仏させます。
それからでなければ、私は決して悟りを得ることはありません』という誓いを立てたのだ。
その誓いによって、母親は地獄から救われたのだが、そのようにとても成就できそうにないくらいの困難な誓いを立て、少しも怠ることなく、その誓いの成就に向かって努力し続けているのが、地蔵菩薩なのだ」
定自在王菩薩は、地蔵菩薩誓願があまりにも深いことを知り、お釈迦様が地蔵菩薩に無佛の時代を託した理由をはっきりと知ったのであった。
そして、地蔵菩薩誓願を説いたお釈迦様のこの教えを広く伝える決意をしたのであった。

 

お釈迦さまのお話しでは、お地蔵さんの前世は国王であった時期と光目女(こうもくにょ)という名の娘だった時期があるみたいですね。
どちらも共通しているのは、人々を救済するという誓いがあったことです。

 

 

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