新年明けましておめでとうございます。
本年もお地蔵さんブログをよろしくお願いします。
今年の抱負としましては「江戸六地蔵」「京都六地蔵」を全て巡ることを掲げたいと思います。
もちろんこのブログの知名度&アクセスも上げていきたい所存であります(笑)
さて今年1発目の話題は少し「えっ!?」と驚くような話題を
皆さん閻魔様って知ってます?
そうです、あの嘘をつくと舌を抜かれてしまうと言われているあの閻魔様です。
死者を裁くということでも知られていますよね。
その閻魔様とお地蔵さんが同一であることはあまり知られていません。
僕も知ったときはビックリしました。
だってあの恐ろし気な形相の閻魔とどちらかというと柔和で優し気な表情のお地蔵さんがどうしても結びつかなかったからです。
これは中国における信仰なのであまり日本では知られていません。
中国では地蔵王菩薩と呼ばれ、地獄からの救済を願う教主として信仰されています。
あの有名な西遊記でも孫悟空の暴れっぷりを天にいる大帝に報告する地蔵王菩薩のことが書かれています。
(三蔵法師で有名な玄奘によって訳された大乗大集十輪経に地蔵の化身が閻魔王と書かれています。)
ちなみに仏教説話集である日本霊異記(822年頃)に初めて地蔵菩薩が登場した際にも地獄に堕ちた罪人を救済する存在として書かれており、閻魔王と同一視されています。
また今昔物語集には東大寺の蔵満という者が閻羅(閻魔)庁で地蔵菩薩に出会い、その助けによって蘇生し90歳まで長生きしたという話が書かれています。
この蘇生延命という考えは、現代に延命地蔵尊が多いことからも分かるように地蔵信仰の基本的なものとして後世に大きな影響を与えていきました。
横浜には中華義荘(ちゅうかぎそう)という地蔵王菩薩像が安置されている廟があります。
六道(天、人、修羅、畜生、餓鬼、地獄)の中でも最悪の地獄道に堕ちてしまうのは生前に善を積まなかった者
その者たちを娑婆と地獄の境界で「地獄の十王」が判決していきます。
地獄の十王の中でいわば裁判長としての役割を担っているのが閻魔大王。
対して弁護側の役割を地蔵菩薩が担っています。
しかし裁判長と弁護側が同一人物となれば、無罪放免となり娑婆に戻れるという期待が高まります。
こういったこともお地蔵さんが庶民に信仰されるようになった一因とされています。
江東区深川にある法乗院には閻魔大王とお地蔵さんのいわばコラボレーション!
なんと!閻魔大王の手に乗ったお地蔵さんを見ることができます。
2020年8月21日、NHKで放送されている人気番組「チコちゃんに叱られる」で、お地蔵さんが閻魔大王だという話題が紹介されました。