虎ノ門ヒルズの周辺でお地蔵さん探しをしていたところ珍しく勝軍地蔵を見つけることができました
いわゆる普通のお地蔵さんを見つけることは比較的容易ですが、勝軍地蔵はめったにお目にかかることができません
レアポケモンが出現したような喜びと共に早速写真撮影
一見お寺には見えない真福寺の陰に隠れるようにそのお地蔵さんは設置されていました
(恐らく大半の人は素通りしてしまうでしょう)
天平10年(738)行基菩薩が近江信楽遊行の折りに彫られたもので、霊験あらたかな地蔵菩薩として崇められていました
天生10年(1582)徳川家康が本能寺の変の難を逃れるため伊賀越に際し、信楽の土豪多羅尾氏がこの勝軍地蔵を献上、爾来家康の帰依は厚かったとされる
慶長8年(1603)家康が征夷大将軍に栄進、伴って愛宕神社を創建、同社の本地仏として勧請、神証を別当の円福寺第一世とした
明治の神仏稀釈で円福寺は廃寺、勝軍地蔵は真福寺に移されました
関東大震災で焼失したが、昭和9年銅製で造顕されました
真福寺は真言宗智山派総本山智積院の別院で宗務出張所が置かれています
天正19年(1591)中興照海上人が出府して鉄砲洲に庵室を構え、慶長10年(1605)に愛宕下の地所を拝領して開創したとされています
お本尊は薬師如来、御府内八十八ケ所霊場第67番札所ともなっております
度重なる火災や震災などにより初期の堂宇は焼失、再建された本堂や庫裡も老朽化が進み、現在では一見お寺には見えない近代的なビルになっています